こんにちは。
今回のテーマは、発達障害で疲れやすい方への体調管理術5選です。
前回・前々回の記事でお伝えしたとおり、ASDやADHDの方は、それぞれに疲れやすい原因があります。
そして、 疲労が蓄積していくと、さらに特性が強く出る ことがあるんです。
- ASD→こだわりが強く出る、眠気が強く出る
- ADHD→いつも以上にソワソワして集中できない
これらが代表的な特性です。
また、鈍麻を併せ持ったり、セルフモニタリングの苦手さがあると、 疲れが溜まっていることに気づかず、ある日突然、全く動けなくなってしまうことにつながる こともあります。
だからこそ、発達障害のある人ほど、体調管理がとても大切です。
そこで今回の記事では、発達障害だからこその体調管理術をお伝えしていきます。
あなたにとって取り入れやすいものから実践していただけると、生活の改善につながると思いますので、ぜひ最後までご覧になっていってください。
また、今回の記事の内容はこちらで動画解説もしています。
是非ご覧になってくださいね。
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Contents
職業準備性ピラミッドとは
職業準備性ピラミッドとは、障害の有無に関わらず、働きながら生活をしていくために必要な条件をわかりやすく図解したもの です。
このピラミッドは5段階に分かれていて、ピラミッドがバランスよく積み上がっていると、安定して長く働くことにつながると言われています。
下から順番に、
- 健康管理
- 日常生活管理
- 対人技能
- 基本的労働習慣
- 職業適正
と積み上がっていきます。
ピラミッドがバランスよく積み上がっているといいのですが、土台のほう(数字が少ないもの)がしっかりしていないと、結果的に上の方も合わせて崩れてしまうことにつながるので、1から順にできているか確かめてみてください。
それぞれ具体例を挙げてみましょう。
- 健康管理:服薬を守る・体力がある・障害の理解がある
- 日常生活管理:生活リズムを整えられる・身だしなみを整えられる・金銭管理ができる
- 対人技能:コミュニケーション・感情をコントロールできる・考えを発信できる
- 基本的労働習慣:職場のルールが守れる・ビジネスマナーや報連相が身についている
- 職業適正:仕事を処理するスピード・職務遂行の知識や技能
障害の有無に関わらず、働いていくためには、知識や経験が必要になると考えている方はとても多いです。
そして、発達障害のある方は、このピラミッドの中の健康管理や日常生活管理の部分で土台がしっかりしておらず、 仕事はすごく頑張っているんだけど、生活の方から崩れてしまうという方が多い です。
だからこそ、これから紹介する体調管理術を実践していただけるといいと思います。
ここまでは、職業準備性ピラミッドについて解説していきました。
発達障害だからこそ取り入れたい体調管理術5選
発達障害の体調管理術1:こまめに体調把握
1つ目は、こまめに体調を把握することです。
発達障害の方の中には、鈍麻やセルフモニタリングの苦手さがあるように、 自分自身の心身の状態に気づかないまま日常生活や仕事に取り組んでいる と言う方がいらっしゃいます。
そして、体調が把握できていないばっかりに、頑張り過ぎてしまったり、予定を入れ過ぎてしまったりして、体調を崩してしまうんですね。
イメージとしては、RPGゲームのHPやMPのように、身体面や精神面などのパワーが、今どれくらい残っているのかを10段階で評価すると良いでしょう。
そして、評価することに加えて、例えば精神面が30点以下になれば10分間の小休憩を入れるなど、体調に合わせた対策を用意しておくとわかりやすくなります。意図的に体調の把握をしていくことが大切になるので、 少なくとも午前1回・午後1回など、自分の体調について考えやすい時間を1日の中で設定しておく と良いですね。
また、鈍麻の方は、「疲れた」など、ざっくりとした言語で自分の体調を表現してしまうこともあります。こういった場合は、思考・行動・感情・身体症状・五感などの切り口で、自分の体調について捉えてみるといいかもしれません。
例えば、
- 思考:過去の失敗体験を思い出す・否定的に考えがちになる
- 行動:歩くペースが遅い・階段がしんどい・ため息が増える
- 過剰:イライラ・落ち込む・不安・穏やか・楽しい・自信がない
- 身体症状:肩が凝る・じんましんが出る・お腹を下す・体が軽い/重い
- 五感:音/臭いに敏感になる・目がかすむ
といったように、細かく分けることができると思います。
自分の調子がいい時はどのように考えたり行動できるか、調子が悪くなってくると、何かできなくなったり、陥ってしまう気持ちはないかというのを日々観察して、振り返る時間が取れると良いでしょう。
発達障害の体調管理術2:スケジューリングをする
2つ目は、スケジューリングをするです。
発達障害のある方の中で、時間管理が苦手な方は多いです。そして、苦手な人ほど、自分のスケジュールについて見直したり、空きの予定をチェックする習慣がない人が多いと感じます。
元々時間管理が苦手な上、さらに予定を確認する習慣もないため、見落としが発生したり、締め切りギリギリという状態に陥ってしまう んですね。
なので、 少なくとも1日1回は手帳を開いて、今日1日することはもちろん、1週間先や1ヶ月先くらいの予定についてザッと目を通す。 例えば1分〜5分くらい時間をとって見直してみるといいと思います。
また、スケジューリングをするときに、何かの締め切りや提出日を記録していることが多いと思いますが、それだけでなく、その締め切りに対して、いつからやり始めるかという始まりの日を書いておくこともオススメです。これをすることによって、いつ頃から忙しくなるのかといったことがわかりやすくなるでしょう。
また、エネルギッシュな方は、いろんな予定を詰めてしまい、大量の予定を済ませた後に、動けなくなるほど疲れてしまうこともあると思います。
なので、「何かをやるための予定」も大事ですが、 「何もしない休むための予定」も併せてスケジュールする といいかもしませんね。
発達障害の体調管理術3:コーピングマントラ
3つ目は、コーピングマントラです。
コーピングマントラとは、自分の気持ちを落ち着かせる言葉のことです。
特性によってパニックに陥ったり、落ち込んだり、焦ったりという方もいらっしゃいます。特にパニックについては、頭の中で、
などと考えてしまい、他のことを何も考えられなくなるという状態に陥ってしまうこともあります。
また、 こういう焦った気持ちの状態で、何か行動を起こすと、さらによくない結果や失敗につながりがち です。
そんな時は落ち着く言葉を、自分の中で唱えると良いでしょう。
コーピングマントラは、例えば

- 大丈夫、大丈夫、落ち着いて。大丈夫だから
- しめしめ。楽しくなってきたぞ
と言ったような言葉を頭の中で繰り返し呟いたりすることです。あなたにとって一番しっくりくるものがあると思いますので、それが見つかるといいですね。
また、マイナスな感情になりがちな方は、認知行動療法なども取り入れてみるといいかもしれません。
こうした考え方の切り替えについては、今後も紹介していきますので、楽しみにしていてくださいね。
発達障害の体調管理術4:疲れていなくてもケア
4つ目は、疲れを感じていなくても心身のケアをするです。
これは特に、鈍麻の傾向がある方には必要なことになります。鈍麻の方は、心身の状態を感じづらいことから、 いつの間にか疲労が蓄積していたり、自分では思ってもいないほど、精神的に追い詰められてしまっている状態になっている ことがあります。
また、ストレスというのは、大小はあるものの、日々誰でも感じているもの。適度に発散が必要です。
心身のケア方法として、例えば身体面だと、ストレッチ・お風呂・マッサージをするといったことが挙げられます。
精神面で言うと、運動・散歩・自分の好きなものを食べる・好きな香りを嗅ぐなどが挙げられます。
鈍麻の場合は、好きなものも感じづらいかもしれませんが、 体に良いとされているものを取り入れてみたり、少しでも心地いいものがあれば、それを意識的に行ってみてくださいね。
発達障害の体調管理術5:睡眠時間の確保
5つ目は、睡眠時間の確保です。
睡眠時間については、ロングスリーパーやショートスリーパーという言葉があるように、 人によって適切な睡眠時間が異なります。
あなた自身にとって、まずはどれくらい眠れると調子が良いのかを測定してみるといいですね。
そして、 ASDの方は眠りが浅い傾向があったり、ADHDの方は過集中になり、気がつくと深夜なっていて睡眠時間が短かったり、不十分だったりすることがあります。
自分にとって適切な睡眠時間はどれくらいなのか、その時間を確保するために何時頃には布団に入るといいのかを意識してみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、発達障害で疲れやすい方への体調管理術5選というテーマでお伝えしていきました。
あなたにとって取り入れられるものから、ぜひ試してくださいね。
ちなみに僕は、テニスボールを使ったマッサージをしています。
仰向けに寝て、腰に当てたボールをコロコロ転がすマッサージです。
すごく気持ちよくておすすめなので、ボールを用意できる方は、ぜひやってみてください。
感想も教えていただけると嬉しいです。
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どうしよう・・・ダメだ、ダメだ・・・ヤバい・・・!!
もう終わりだ・・・