こんにちは。
心理カウンセラーのおとうふです。
この記事を読んでいるあなたは、今こんなことで悩んでいませんか?
- 「些細なことで、瞬間湯沸かし器のように怒りが爆発してしまう」
- 「家族やパートナーに八つ当たりして、後で激しい自己嫌悪に襲われる」
- 「怒りの感情を抑えられず、自分が怖い」
「私、性格が悪いのかな…」
「どうして止められないんだろう」
そうやって、自分を責めてしまう気持ち、痛いほどよく分かります。
でも、安心してください。
怒りを感じてしまうのは、あなたが悪い人間だからではありません。
実は、その激しい怒りは「悪いもの」ではないんです。
それは、過去に傷ついたインナーチャイルドを必死に守ろうとする、心の「防衛反応」なんです。
そこで今回は、なぜ怒りが止められないのか、その心の仕組みについて解説していきます。
怒りの裏に隠された「本当の感情」に気づき、そのエネルギーを味方につける方法までお伝えしますので、ぜひ最後まで読んで、自分を責めるのを終わりにしましょうね。
他にもこちらで動画解説もしています。
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怒りは悪いものではない?その裏にある「肯定的な意図」とは
「またカッとなって怒鳴ってしまった…」
「どうして自分はこんなに未熟なんだろう」
怒りが爆発した後、激しい自己嫌悪に襲われてしまうことはありませんか?
相手を傷つけてしまった罪悪感から、「怒りの感情そのもの」を悪者にして、消し去ろうとしてしまう方も多いです。
でも、心理学の視点からお伝えすると、あなたの性格が攻撃的なわけでも、あなたが悪い人間なわけでもありません。
実は、その怒りの裏側には、必ずあなたなりの「肯定的な意図」が存在するんです。
肯定的な意図とは、「その行動を起こすことによって得ようとした、自分なりの正当な理由」のことです。
そもそも、私たちが怒りを感じるのはどんな時でしょうか?
多くの場合、自分の中にある、
- 「こうあるべきだ」→「なのに、なぜそうしないんだ!」
- 「普通はこうするはずだ」→「なのに、なんでそんなことをするんだ!」
という「自分なりのルール(正義)」が破られた時です。
例えば、約束を破った相手に激怒してしまったとします。
行動だけ見れば「怒鳴った」というのは褒められたことではないかもしれません。
しかし、その奥には、
- 「約束を守る誠実さを大切にしたい」
- 「相手にナメられず、自分を守りたい」
という、あなたなりの「自分や秩序を守ろうとする前向きな目的(肯定的な意図)」があったはずなんです。
つまり、怒りというのは、あなたの大切なインナーチャイルドや価値観を守るために、必死に戦ってくれている存在なんですね。
番犬は、ただ暴れたくて吠えているわけではありません。
「ここから先は入ってくるな!」「この大切なものを壊すな!」と、必死に守ろうとしているだけなんです。
だからこそ、怒ってしまった自分を「ダメなやつだ」と全否定しないでください。
まずは、その行動の裏にあった肯定的な意図に目を向けて、
「私は怒りを使ってまで、何を守ろうとしたんだろう?」
「そうか、それくらい大切にしたい思いがあったんだね」
と、怒りの労をねぎらってあげることからスタートしてみましょう。
なぜ怒りが爆発するのか?3つの心理メカニズム
「頭ではわかっているのに、どうしても怒りのスイッチが入ってしまう…」
「一度火がつくと、自分でも止められない」
そんな風に悩んでしまうのは、あなたの意志が弱いからではありません。
そこには、心の明確な「反応をしてしまうプログラム・仕組み」があるからです。
ここでは、怒りの正体を解き明かす3つの心理メカニズムについて解説していきます。
1.【二次感情】怒りの蓋の下にある「悲しみ」
まず1つ目は、心理学でよく言われる「一次感情(いちじかんじょう)」と「二次感情(にじかんじょう)」という考え方です。
実は、「怒り」というのは「二次感情」、つまり2番目に出てくる感情なんです。
怒っている時、その蓋の下には必ず、もっと繊細で柔らかい「一次感情」が隠れています。
怒鳴っているその瞬間、あなたの心の中にいるインナーチャイルドは、実は泣いているのかもしれません。
- 「大切にされなくて悲しい」
- 「わかってもらえなくて寂しい」
- 「見捨てられるのが怖い」
でも、この「悲しみ」や「寂しさ」といった一次感情をそのまま感じてしまうと、心が惨めすぎて、壊れてしまいそうになる。
だから心は、瞬時にこの弱い感情を「怒り」という強いエネルギーに変換して、鎧(よろい)のように身にまとい、自分を守ろうとしているのです。
怒りが爆発している時は、「あ、私は悲しいのを隠すために戦っているんだな」と気づいてあげるだけで、フッと力が抜けることがありますよ。
2.【ユング心理学】相手は「禁止している自分」の投影
2つ目は、ユング心理学の視点である「投影(とうえい)」です。
もしあなたが、特定の誰かの言動に対して猛烈に腹が立つとしたら、それは相手が「あなたが自分自身に禁止していること(=シャドウ)」をやっているからかもしれません。
私たちは、自分が我慢して守っているルールを、目の前で平気で破っている人を見ると許せない生き物なんです。
例えば、
- 仕事をサボっている人や、ルーズな人に腹が立つ
- → 「私は甘えるのを我慢して、こんなに頑張っているのに!(本当は私も甘えたい)」
- わがままで自分勝手な人に腹が立つ
- → 「私は空気を読んで我慢しているのに!(本当は私も自由に振る舞いたい)」
つまり、相手への攻撃は、実は「それを我慢し続けている自分自身」への苛立ちでもあるんです。
怒りの相手は、あなたが無意識に封印してしまった「もう一人の自分」を見せてくれているんですね。
「禁止している自分」の投影:僕の体験談
ちなみになんですが、僕は「人に教えているのに、自分ではできていない人」というのが見ていてとても怒りを感じていました。
「自分でもできていないくせに人に教えるなんて厚かましい!」
そんな気持ちを抱いていたんですね。
でも、僕の心の中では「自分も人に教えたい!」「完璧じゃなくても今まで学んだ知識をシェアしたい!」そんなアクセル全開で進んでいきたい気持ちがあったんです。でもその一方で「でもできていないし、、、」「完璧に分かっているわけじゃないし、、、」とブレーキも同時にかけていたんです。
だからこそ、「完璧にできているわけじゃないけど、実践しながら人にも教えている」という人に嫉妬していたんだなと今では思います。
3.【バランスの法則】悪い面しか見えなくなる「心のフィルター」
3つ目は、ディマティーニメソッドにおける「バランスの法則」と、認知行動療法の「心のフィルター」という視点から見る怒りのメカニズムです。
本来、この世界の出来事には、必ず「メリット」と「デメリット」の両方がバランスよく存在しているというのがバランスの法則の原則です。
しかし、怒りが爆発している時、私たちは無意識のうちに「心のフィルター」を通して相手を見てしまっています。
心のフィルターとは、認知の歪みの一つで、
「物事の良い面(メリット)はろ過して無視し、悪い面(デメリット)だけに焦点を当ててしまう状態」
のことです。
例えば、パートナーが約束を破った時。
本来であれば、その背景には事情があったり、普段は優しい面もあったりするはずです。
しかし、このフィルターがかかると、
- 「私を軽んじている」
- 「時間を無駄にされた」
- 「いつもルーズだ」
というように、相手の「悪い部分」だけが拡大されて見え、「良い部分」が一切視界に入らなくなってしまいます。
すると、脳内では「私は一方的に被害を受けている!」という強烈な不均衡(アンバランス)が発生します。
この「自分ばかりが損をしている(=マイナスしかない)」という錯覚こそが、相手を攻撃したくなる怒りのエネルギー源なのです。
怒りが止まらない時は、
「今、私の目は悪いところ探しをするフィルターがかかっていないかな?」
と疑ってみることが大切なんですね。
怒りに飲み込まれないための対処法3ステップ
怒りの正体がわかっても、いざカッとなった瞬間に止めるのは難しいものですよね。
「わかっているのに止められない!」と自分を責めないでください。それは脳の仕組み上、仕方のないことなんです。
ただ、いくつかの「技術」を知っておくことで、怒りの波をうまく乗りこなすことは可能です。
ここでは、今日からできる3つのステップをご紹介します。
ステップ1:6秒ルールで気持ちをなだめる
最初のステップは、怒りのピークをやり過ごす「6秒ルール」です。
アンガーマネジメントでも有名ですが、人の脳内で怒りのホルモン(アドレナリンなど)が分泌されてから、理性が働き始めるまでには約6秒かかると言われています。
つまり、この魔の6秒間さえやり過ごせれば、怒りが爆発して暴言や暴力をふるってしまうことは防げるんです。
カッとなったら、反射的に言い返す前に、
- 物理的にその場から離れる(トイレに行くなど)
- 深呼吸をして、数をゆっくり数える
といった行動をとってみてください。
こうやって自分の怒りを客観視する時間を作るだけで、脳の興奮はスッと冷めていき、落ち着きを取り戻します。
ステップ2:怒りの下にある「一次感情」を見つける
番犬(怒り)が少し落ち着いたら、次のステップです。
怒りの蓋の下に隠れている「一次感情」を見つけにいきましょう。
自分自身に優しく問いかけてみてください。
- 「あの時、本当は何が悲しかったの?」
- 「本当は何が怖かったの?」
- 「どうしてほしくて、寂しかったの?」
怒りというのは、あくまでインナーチャイルドを守るための「頑丈なパッケージ(箱)」に過ぎません。
勇気を出してその箱を開けて、中に入っている「本当に感じている心の声」を取り出してあげてください。
「あいつがムカつく!」ではなく、
「私、大事にされなくて悲しかったんだ」
と気づくだけで、インナーチャイルドは癒やされ、怒りの炎は自然と鎮火していきます。
ステップ3:アイ(I)メッセージで伝える
最後は、相手への伝え方です。
ここで使うのが「アイ(I)メッセージ」です。
怒りに任せて相手に伝える時、私たちはつい主語を「あなた(You)」にしてしまいます。
「(あなたは)なんで連絡くれないのよ!」
これだと、相手は責められたと感じて、防衛本能で言い返してきます。これでは喧嘩になるだけですよね。
そうではなく、主語を「私(I)」にして、ステップ2で見つけた一次感情を伝えてみましょう。
- × 怒り:「なんで連絡くれないのよ!(怒り)」
- →〇 本音:「連絡がなくて寂しかったよ、心配したよ(本音)」
怒りをぶつけるのではなく、インナーチャイルド(素直な気持ち)の言葉を代弁してあげるイメージです。
あなたが武器を下ろして「弱さ」を見せることで、相手も身構えずに、あなたの言葉を受け取ってくれるようになりますよ。
承知いたしました。
それでは、記事の最後となる「まとめ」のパートを作成します。
怒りという激しい感情に疲れ果てている読者が、最後は「自分を守ってくれてありがとう」と自分自身を労いたくなるような、温かいメッセージで締めくくります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、インナーチャイルドと「怒り」の関係、そして爆発してしまう心の仕組みについてお話ししてきました。
- 怒りはインナーチャイルドを守る
- 怒りの下には「悲しみ」や「寂しさ」がある
- 心のフィルターが現実を歪めて見せている
もし、またカッとなって怒ってしまったとしても、どうか自分を責めないでくださいね。
今日一番お伝えしたかったことは、「怒ることは決して悪いことではない」ということです。
あんなに激しいエネルギーを使ってまで、必死に守りたい大切な自分(=インナーチャイルド)が、あなたの中にいるということですから。
怒りの存在を認めてあげて、その奥で震えている「本当の気持ち=一次感情」に気づいてあげてください。
あなたが自分の弱さに気づき、受け止めてあげられた時、怒りの炎は自然と穏やかな温かさへと変わっていくはずですよ。
怒りのエネルギーを味方につけて、自己実現したいあなたへ
とはいえ、長年の思考の癖(心のフィルター)を一人で外すのは、なかなか難しいこともありますよね。
- 「どうしても怒りのコントロールが難しい」
- 「爆発してしまった後、自分を責めて落ち込んでしまう」
- 「もっと穏やかで、満たされた人間関係を築きたい」
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