こんにちは!心理カウンセラーのおとうふです。
今回は、【ADHD】生活に現れる特徴7選というテーマでお伝えをしていきます。
と悩んでいませんか?
発達障害の特性は様々なところで現れます。中でも、生活面で苦手さが多いと仕事にも悪影響が出ることに繋がります。
しかし、生活面の乱れというのが、ただだらしない性格なのか、それとも特性からくるものなのかというのは判断しづらいです。
そこで今回は、【ADHD】生活に現れる特徴7選というテーマでお話をしていきます。
この記事を読むことで、ADHDの方の生活面でよくある困り事と、その原因について知ることができます。
原因を知ることで、対策を立てることに繋がり、生活がより改善していくことに繋がると嬉しいです。
また、今回の記事の内容はこちらで動画解説もしています。
是非ご覧になってくださいね。
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発達障害とADHDについて
発達障害の全体図とADHDの特性
まずはじめに、発達障害の全体図とADHDの特性についてのお話です。
発達障害とは、主に次の3つの診断名のことを指しています。
- ADHD=注意欠如多動性障害
- ASD=自閉症スペクトラム
- SLD=限局性学習障害
これら3つを発達障害と呼んでいて、この診断に加えて、知的障害を伴う場合もあります。
ここで注意しておきたいのは、 診断名がADHDとついている方の場合であっても、ADHDの症状だけが出るわけではない ということです。 診断が出ていないASDの特性も合わせて出ることはよくあります。
ADHDの方にあると言われる特性は、大きく次の3つです。
- 不注意
- 衝動性
- 多動性
ここから細分化して、話し方や生活面の特徴が現れると考えられます。
また、これらとは別に、ワーキングメモリの苦手さが同時にあることが多いのもADHDの特徴です。
ワーキングメモリとは
次に、ワーキングメモリについてもお話しします。
ワーキングメモリとは、情報を一時的に保管し、その情報を処理判断するための機能 です。また、不要になった情報を削除するという役割もあります。
情報の一時保管は、短期記憶とも呼ばれています。
この短期記憶が苦手な場合、情報を脳内に一時保管しておくことが苦手です。その影響でちょっと前に言われたことを忘れたり、何かを覚えながら別のことをするという 複数同時作業が苦手 だったりするんです。
情報の処理判断が苦手な場合、入ってきた情報の中で何をどのようにすれば良いのかわからず、求められていることと、ずれたことをしてしまうことがあります。
例えば、会話の中で受け答えがずれてしまうといったのは、この処理・判断というのが苦手だったりするんですね。
不要になった情報の削除
最後に、 不要になった情報の削除が苦手な場合は、情報がどんどんたまっていってしまう ため、情報がたまりきったときに、新しい情報を取り入れにくくなってしまいます。 その影響で、行動を切り替えるのが遅くなることもありますね。
これらは一例であり、ワーキングメモリの苦手さがあるとしても、全ての苦手さが現れるとは限りません。発達障害の特性は人それぞれであるように、ワーキングメモリの苦手さも、どこの何の部分が苦手なのかは人それぞれに現れ方が違います。
ここまでは発達障害の大枠の振り返りと、ADHDの苦手さについてお伝えしてきました。
ADHD 生活に現れる特徴7選
ここからは、生活面の苦手さについて紹介をしていきます。
ADHD 生活に現れる特徴7選 1:家事を順序立てて行うのが苦手
1個目は、 家事を順序立てて行うのが苦手 です。
ADHDの主な特性の中には載っていないのですが、人によっては計画を立てることや、段取りを組むことが苦手だったりします。段取りを組むのが苦手だと現れるのは、例えば次のような困りごとです。
洗濯、料理、食器洗いという家事を行う場合、まず最初に洗濯機を回しておけば、その間に料理をして、それが終わってから食器洗いをすれば、料理をする際に使った調理器具をまとめて洗うことができる。
そして、食器洗いが終わった後に洗濯が終わるので、そこから洗濯物を干せば、時間を有効活用できるという段取りを自然と脳で判断して、家事を組み立てて行っています。
しかしADHDの場合は、今紹介したような、 どのような段取りで行うと効率よく家事を進めていけるかという判断ができず 、とりあえず食器洗いをして、シンクが広くなってから料理をし、料理が済んでから洗濯機を回したところ、家事に結構時間がかかってしまったということになってしまいます。
ADHD 生活に現れる特徴7選 2:整理整頓が苦手
2個目は、 整理整頓が苦手 です。
これは空間認識が苦手なことや、不注意の特性によってやるべきことよりも、やりたいことに注意が向いてしまうことから、苦手さが現れます。
空間認識が苦手な場合、地図が読めないことが、現れる苦手さとしては有名です。
また、 何をどこに片付けるとすっきり収納できるかの判断も苦手 だったりします。
この影響で、物をしまっても、部屋がごちゃごちゃとしていたりするんですね。
先延ばしにしてしまいがちな場合は、部屋が散らかっていたとしても、片付け以上にやりたいこと、例えばスマホを見たりゲームをして、そうしている間に片付けられなくなってしまうことに繋がります。
ADHD 生活に現れる特徴7選 3:疲れやすい
3個目は、 疲れやすい です。
発達障害の方の中には、易疲労性(いひろうせい)という、読んで字のごとく、疲れやすい傾向にある方がいらっしゃいます。
ADHDの場合、衝動性や多動性の症状が相まって、あれこれと動き回ることから、身体的に疲れることがあるんですね。
それに加えて、思考の多動性という症状が、人によってはあります。
思考に多動性があると、次から次へと考え事が浮かんできます。
例えば、今月の生活費が残り少ないという状況になったときに、

このままだと食費が足りないかも知れない。

そういえば電気も結構使っちゃったんだよな。

電気って言えば、どこの電力会社が安いんだっけ?

あぁ〜もっと早く切り替えておけばよかった

節約がちゃんとできたら、旅行とかにも行きたいのに〜
といったように、次から次へと考え事が思い浮かぶんです。
こういったように、多動性や衝動性の特性から、身体的にも疲れやすかったり、頭を使いすぎて疲れやすいということが起こってしまいます。
ADHD 生活に現れる特徴7選 4:突発的な予定で動く
4個目は、 突発的な予定で動く です。
これは、障害の有無に関わらず、誰にでもありうることではあるんですが、 特に衝動性が強い方ですと、大きな予定でも急遽入れてそのまま行ってしまう ことがあります。
例えば、友人と会話している中で、車で3時間ほど離れた場所にある秘境の温泉がすごくいいという話題が出たときに、とても興味がそそられて、その話題が出たすぐその後に行ってしまうという弾丸旅行を決行するんです。
この例だと、往復だけでも6時間かかるんですが、先ほど紹介した段取りの苦手さとも関連する時間の見通しの立たなさもあって、これから出発した場合に、何時頃に着いて、何分間温泉に浸かり、何時頃に家に到着するかという見通しを立てないままに行動します。
ADHD 生活に現れる特徴7選 5:衝動買い
5個目は、 衝動買い です。
タイトルに「衝動」とある通り、こちらは衝動性から来ているものになりますね。衝動買いも障害に関わらず、誰にでも起こりうるものです。
ですが、 ADHDの特性が強い場合は買っても使わなかったり、買って後悔するという頻度が多いんじゃないかなと思います。
また、 不注意の特性と相まって、大きな失敗をしてしまうこともある でしょう。
例えば、副業に興味がわき、不注意の特性から副業が気になって気になって気になってしょうがない。
そんなときに、たまたま副業に関するセミナーが開催されていたり、副業の始め方に関する情報商材が売られていたりすると、衝動的に購入したり、高額のサービスに入会したりすることがあります。
こういったことから、人にもよるんですが、借金を背負ってしまうという方もいらっしゃいます。
ちなみに僕も借金をしていたことがあるんですが、精神衛生上あまり良くないので、できればもう体験したくはないですね。
ADHD 生活に現れる特徴7選 6:忘れ物・失くし物が多い
6個目は、 忘れ物・失くし物が多い です。
これは 不注意の特性やワーキングメモリの苦手さからくる ことが多いです。
例えば、不注意の傾向があると、自分が意識していないうちに車の鍵や家の鍵などを置いて、何か別のことをしているうちに、もう既に鍵を置いた場所を忘れてしまい、どこに行ったかわからなくなることがあります。
また、短期記憶が苦手なことから、火元は消したか、水道は止めたか、家の鍵はかけたかというのが抜けてしまうということもありますね。
これらに加えて、不安に感じることが強いという傾向がある方の場合、外出しても、何度も鍵の掛け忘れが気になって、家を行ったり来たり、鍵のチェックをしたりすることがあります。
ADHD 生活に現れる特徴7選 7:夜更かし
7個目は、 夜ふかし です。
これは原因は様々考えられるんですが、その一つとして、 不注意の特性から本人の意思に反してやってしまうこと が考えられます。
例えば、夜の自由な時間にゲームをしていて、時計が近くにあれば、もう何時だからそろそろやめようと気づくでしょう。
しかし不注意の特性が強いと、時計自体が目に入らなかったり、過集中でのめり込んでしまうことがあります。
不注意以外にも、先ほど紹介した衝動的に予定を入れてしまって、夜遅くまで遊んだり、飲み会に行ってしまうこともありますね。
いかがだったでしょうか?
ここまではADHDの生活面の特徴についてお伝えしました。
当てはまるものは何かありましたか?
ADHD 改善方法3選
ここからは、生活面を改善する方法について3つ紹介したいと思います。
ADHD 改善方法1:適度な運動
1つ目は、 適度な運動をする です。
先ほど紹介したように、発達障害の診断がある人の中には、疲れやすい傾向の方がいます。また、現代はスマホの普及などで運動する機会も少なくなり、体力が落ちてしまっている方も多いですね。
単純なことですが、 適度に運動して体力がつけば、仕事以外にも何かやる気力を保つことができます。 そのエネルギーを家事に充てることができれば、生活面も改善していくでしょう。
ADHD 改善方法2:ストレスを溜めない
2つ目は、 ストレスを溜めない です。
何かストレスを感じることがあると、それについて意識が向かって、心に余裕がなくなってしまうことは誰にでもあります。心に余裕がないと、家事をする気力もなくなってしまいますね。
なので、ストレスを溜めないために、できればあまりお金をかけないストレス発散方法があると良いでしょう。
お金をかけないストレス発散方法の例としては、散歩をする、お風呂にゆっくり入る、ストレッチをする、YouTubeでヨガをしている様子を流し、その真似をするといったような方法があるかと思います。ちなみに僕のストレス発散方法は、観葉植物にお水をあげることです。
また、前回の記事の考え方の特徴に気をつけることで、 そもそもストレスが溜まらないような考え方を意識するのもいい ですよ。
ADHD 改善方法3:買い物は1日考える
3つ目は、 買い物は1日考える です。
衝動買いというのは、欲しいと思ったら、その場で買うことを指しますね。
そして、後から振り返って、いらなかった・買わなきゃよかったと後悔します。こうならないためにも、 買い物のルールとして欲しいと思ったものでも、少なくとも1日は考える・買うまでに時間を空けるのが良いでしょう。
その間に必要性を検討したり、どのような場面で使うか、それでなければいけないのか、今あるもので対応できないかといったことを考えられるといいと思います。また、お金に余裕があると心の余裕にも繋がりますね。少なくとも僕は借金をするような消費や浪費は良くないと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は【ADHD】生活に現れる特徴7選というテーマでお話をしてきました。
紹介した特徴は次の通りです。
- 順序立てて行うのが苦手
- 整理整頓が苦手
- 疲れやすい
- 突発的な予定で動く
- 衝動買い
- 忘れ物・失くし物が多い
- 夜ふかしをしてしまう
これらについて紹介しました。
また、生活面を改善する方法として、
- 適度な運動をすること
- ストレスを溜めないこと
- 買い物は1日考える
の3つをご紹介をしました。
次回は、ASDの生活面の特徴について紹介しようと思いますので、楽しみにお待ちくださいね。
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