こんにちは。
今回は、ADHD疲れる原因5選というテーマでお伝えしていきます。
前回の記事で、ASDの疲れる原因を紹介しました。
しかし、ADHDの方とASDの方とでは、疲れる原因が全く異なります。
なぜかというと、同じ困り事でも、ADHDとASDでは、その原因の特性が違うからなんですね。
例えば「失言してしまう」という困り事の場合に、 ASDの方は、心の理論の苦手さがあり、それによって相手の気持ちがわからず、結果として傷つけるようなことを言ってしまう ことにつながります。
一方、 ADHDの方は、思いついたことを衝動的に言ってしまう ことによって、失言につながります。
これと同じように、「疲れる」という症状が出ていたとしても、ASDの方とADHDの方では原因が異なるんですね。
そこで今回は、ADHD疲れる原因5選というテーマでお伝えしていきます。
この記事を読むと、ADHDの方の疲れる原因がわかります。
そして、あなたが当てはまる場合、自分の特性理解や対策につながると思いますので、ぜひ最後までご覧になってください。
また、今回の記事の内容はこちらで動画解説もしています。
是非ご覧になってくださいね。
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Contents
ADHDの疲れの特徴
ADHDの人は、これから紹介する原因が絡み合った結果として、ドミノ倒しのように連鎖的に疲れが溜まっていきます。どれか1つでも止めることができれば、少しは疲れにくくなるかもしれません。
ADHD 疲れる原因5選 1:気掛かりからくる気疲れ
1つ目は、 気掛かりからくる気疲れ です。
ADHDには不注意の特性があり、この特性によって、様々なことが気に掛かる状態になることがあります。
不注意というのは、単に目の前に集中できないというだけでなく、 他の何かが気になってしまっているから目の前のことに集中できないという状態に陥っていることが多い です。
例えば、家族が熱で会社を休んでいるけど自分は出勤している場合、目の前に業務があるのに、家で寝ている家族のことが気になって、目の前の仕事が手につかなかったり、集中できなかったりします。
また、時間の見通しを立てることが苦手な方もいるんですが、この場合だと、自分の業務が期限までに終わるかどうかが気にかかって心配になり、結果として気疲れを引き起こしてしまうということもありますね。
ADHD 疲れる原因5選 2:先延ばし
2つ目は、 先延ばし です。
ADHDの方はよく、先延ばししがちだと言われています。そして、これにはいくつかの原因が考えられます。
例えば 1つ目は、計画の苦手さ、効率的に順序立てることの苦手さ、時間の見積もりの甘さ です。そして、 もう1つは不注意によって別のことに気が取られてしまうという特性 ですね。
この2つの違いを、待ち合わせに遅刻するという身近な例で見てみましょう。
前者の計画することが苦手な方は、間に合うだろうと見積もった時間が甘くて遅れてしまいます。
一方、別のことに気が取られてしまう方は、準備の時間的余裕はあったのに、色々とやっている間にいつの間にか出発する時間が来てしまい、結果的に遅れてしまいます。このようなことが起こりがちな方の場合は、先延ばしも発生するかと思うんですが、先延ばしをしがちだと、あまり仕事が進まない日と、めちゃくちゃ働く日というように、普段の働き方が分かれることに繋がるでしょう。その結果、めちゃくちゃ働く日が来た時に、体力をたくさん使うことになってしまうんですね。
ADHD 疲れる原因5選 3:過集中
3つ目は、 過集中 です。
ADHDの方は、注意力散漫だとよく言われるんですが、 不注意の特性というのは 、決して注意ができないわけではなく、 注意のコントロールが難しい状態 なんですね。その結果として、注意力散漫になることはもちろんですが、その一方で、集中しすぎる、いわゆる過集中の状態になることもあります。過集中の状態になると、周りが見えなくなり、特に仕事の場合だと、時間が進むのも忘れて業務に取り組んでしまうこともあるんです。
また、ASDのこだわりの特性も併せ持つ場合だと、自分の業務で細部まで完璧なものを作ろうとして、気がつくと深夜になっていたり、期日を過ぎるまでやってしまっているということも起きたりします。
イメージ的にいうと、 過集中は、普段の120%〜150%くらいのパワーを使っている状態 です。なので、過集中の状態が終わった途端に、ドッと疲れを感じて一気に体が重くなるような感覚がくる、という方もいらっしゃいますね。
また、過集中によって期限が過ぎてしまった場合は、それによって、別の業務も付随してドミノ倒し的にやるべきことが増えてきますので、結果として疲れが溜まることになってしまいます。
ADHD 疲れる原因5選 4:思考の多動
4つ目は、 思考の多動 です。
ADHDは注意欠如・多動性障害と名前がつくように、多動な状態になることがあります。
多動な状態とは、目に見える形で言うと、例えば貧乏ゆすりをしたり、じっと立ったり、じっと座ったりしていることができず、辺りをぶらぶらと歩き回って止まれなくなってしまったり、長蛇の列にじっくりと並んでいることができないということが起こります。
また、今紹介したのは、目に見える多動ですが、これとは別に、思考の多動というのが発生することがあるんです。
思考の多動とは、頭の中で考え事がどんどん発展していくこと なんですね。何か1つ気になることが発生すると、そこから芋づる式にどんどんと続いて、気になるポイントが発生していきます。こうなってしまうと、体は休んでいても、頭の中では、考え事が回り続けるため、なかなか脳を休めることができなくなってしまいます。
ADHD 疲れる原因5選 5:すべての連鎖
5つ目は、 今まで紹介したものすべてが連鎖的に起こること です。
紹介してきたように、ADHDの方は、目の前のことではない別の何かが気に掛かったり、逆に過集中に陥ってしまって、気づいたら時間が過ぎていたり、また、計画性に苦手さがあって、業務が思ったように進まず、スケジュールとズレが発生します。
そのようにしてスケジュールとのズレが生じ、やるべきことが重なってきてしまうことによって、思考の多動が発生し、なんだかやるべきことばかりが重なって、
- このままで本当に終われるんだろうか
- もしかしたら終わらないんじゃないだろうか
- 終わらなかった場合に、自分はどうなってしまうんだろうか
と、連続的に思考が多動して気持ちが疲れる、ということにつながることがあります。
このようにADHDの方は、時間的な見積もりを立てたり、効率よく順序立てることが苦手なことに加えて、注意力散漫や過集中が重なり、 やるべき対象がどんどん増えて いってしまう。さらにそのやるべきことが気にかかってしまい、 それに対して思考し続けることによって、結果頭の中も疲れてしまう ことにつながっていると考えられます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
前回のASD疲れやすい原因に続いて、今回はADHDの方の疲れる原因を紹介しました。
また、次回の記事では、これら疲れに対してどのように対処していけばよいかについて解説していきますので、楽しみにしていてくださいね。
ちなみに、僕の最近疲れる原因は、雪です。
最近、結構雪が積もったんですけど、雪の上を歩くのって、前ももをとても使うので、突っ張る感じがあり、下半身に疲れが溜まっています。
あなたはいかがですか?
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