大人の発達障害ASDの生活面はこだわりからくる不安のルーティン?!生活面の特徴5選

こんにちは。
心理カウンセラーのおとうふです。

この記事を読んでいるあなたはこのようなことを考えていませんか?

ASDの人ってどのように生活しているんだろう?
生活している中で困ることもあるの?

仕事だけでなく日常生活もうまくいかない、、、
自分に何か問題があるのかな?!

ASDの人のことをより深く理解して、サポートしていきたい!

ASD:自閉症スペクトラムは2023年時点ですと薬で症状が緩和することがありません。
そのことから、ADHDの方とは違いサポートがうまくできないということもあると思います。

今回はASDの方の生活に現れる特徴5選というテーマでお伝えしていきます。

内容を見ることで生活の改善や、サポートをしていくヒントになったら嬉しいです!

今回の記事の内容はこちらで動画解説もしています。
是非ご覧になってくださいね。

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ASD(自閉症スペクトラム)とは

ASDの特性と旧診断名

まず初めに、ASDの特性について復習です。
ASDの特性は大きく3つに分けることができます。

  1. コミュニケーションの特性
  2. 想像力・こだわりの特性
  3. 社会性の特性

これら3つが大きな特性で、ここから細分化して話し方の特徴が出たり、生活面の困りごとが現れます。

またこれとは別に、感覚過敏や鈍麻、シングルフォーカスやセントラルコヒーレンスといった苦手さが同時にある場合もあります。

ASDの障害特性の度合いは人それぞれです。苦手さや困りごとが多い場合は、「構造化」というのをすると改善していく場合があります。

また、現在ではASDと呼ばれていますが、過去には次のような診断名がつくこともありました。

  • 自閉症
  • 高機能自閉症
  • 広汎性発達障害
  • アスペルガー症候群

上記の4つの診断名が分けられていましたが、現在は全てがまとめられています。

ASDの力を引き出す構造化とは

次に構造化とは何かについてお話します。
構造化とは、生活など様々な場面でその意味を理解し、わかりやすくすることで力が発揮しやすくなる、主に「自閉症スペクトラム(ASD)」の方に向けた教育方法のことです。

言葉だとわかりづらいかもしれませんが、例えば文章で示されたことを図で示してもらったら、よくわかったという経験は誰にでもあるでしょう。
そして、わかりやすくなったことによって、取り組みやすくなったり、理解が深まることにも繋がります。

こうして障害があったとしても本来の力が発揮しやすくなることに繋がりますね。

具体的な構造化は4つあります。

  1. 物理的構造化
  2. 時間の構造化
  3. 活動の構造化
  4. 言語環境の構造化

物理的構造化 とは、例えば衝立などを使い、空間を物理的に区切ることで、その場所で何をすれば良いかを視覚的にわかりやすくすることです。

時間の構造化 は、その日のスケジュールなどを可視化することと言い換えてもいいと思います。スケジュールが目に見えることで、安心して自主的に取り組めることに繋がります。

活動の構造化 は時間の構造化をさらに細かくしたようなものです。それぞれの活動の中で何をするのか、どのようにするのか、どうなると完了なのかといったことを具体的に示します。

言語環境の構造化 は、指示に統一感を持たせることです。
ポイントは次の3つ。

  1. わかりやすくシンプルな表現
  2. 具体的な表現
  3. 肯定文で表現すること

ここまではASDの特性の振り返りと、構造化についてお伝えしました。

【ASD】生活に現れる特徴5選

ここからは、ASDの生活面の苦手さについて5つ紹介していきます。

ASD生活に現れる特徴 1:寝ても寝ても寝不足

1個目は、 寝ても寝ても寝不足 です。
僕の感覚では、10人のうち6人ぐらいが、この傾向があるかなと感じます。

適切な睡眠時間というのは、人それぞれ違いますよね。中には、ショートスリーパーと呼ばれる人もいたりします。
しかし、 発達障害の方の中には、睡眠が浅い状態が続きやすい傾向にある方がいる ようです。

睡眠の質が浅いと、寝る時間は取っていても、熟睡感がなく、朝起きたときに既にあまりよく眠れなかった感覚や寝不足感を感じたりします。
その影響で、日中にも強く眠気が出たり、居眠りをしてしまう方が多いです。

ASD生活に現れる特徴 2:食事がルーティン化する

2個目は、 食事がルーティン化する です。
これは、10人中3、4人は、こういった傾向があるかなと感じます。
おそらく こだわりの特性が原因か、もしくは、社会性の特性が原因 にあるかなと感じますね。

こだわりが特性の場合、朝昼晩のそれぞれの食事内容を、

  • このメニューじゃないと嫌だ!
  • おかずにはこれが絶対必要!

といったように考えているのでしょう。

社会性の特性で言うと、様々な食事からバランスよく栄養を摂ることが良いということがわからず、空腹を満たすための食事になったり、好きなものに偏ったりしてしまうのかなと思います。

また、食事内容ではなく、お金を貯めることにこだわりを持っていて、あまりお金をかけないために、食費を切り詰めているということもあるかもしれません。

ASD生活に現れる特徴 3:友達と遊ぶ<一人時間

3個目は、 友達と遊ぶより1人時間の方が好き です。
僕の感覚では10人中7人ぐらいが、こういった傾向があるように感じます。

ASDの方の中には、 細部に意識が向くという特性 がある方もいます。この特性によって独特な世界観を持っていたり、ちょっと変わった趣味にはまって、自分の楽しみを共感してくれる相手が少ないという方も多くいます。

ASD生活に現れる特徴 4:ガヤガヤした所に行けない

4個目は、 ガヤガヤしたところに行けない です。
10人中4、5人ぐらいがこの傾向があると思います。

これは、聴覚情報処理障害というのが、ASDと併発している人に多い印象です。
人の脳は意識していなくても、不要な音は遮断し、必要な音を取り入れようとします。しかし、聴覚情報処理障害があると、全ての音が同等に耳に入ってくる んです。

例えば、知り合いとカフェに行ったとすると、通常であれば、知り合いとの会話内容だけを取り入れようとするんですが、情報の処理がうまくできないと、隣の席の話し声や食器を片付ける音や店内のBGMが同時に入ってくるため、話を聞きたい相手の言葉が入ってこなくなってしまいます。
こういったことが起こるので、いろいろな音がする環境には足が向かなくなることがありますね。

ASD生活に現れる特徴 5:不安に感じることが多い

5個目は、 不安に感じることが多い です。
これは10人中6人ぐらいが、この傾向がある印象です。

出来事に対してや、将来に対して不安に感じるというのは、それまでの体験や自己肯定感も関係してきます。ここで あえてASDの特性に当てはめて考えるのであれば、シングルフォーカスや想像力の苦手さから、このような傾向になりやすい のかなと思います。

シングルフォーカスとは、全体に注意を向けるのではなく、細部に強く注目してしまう特性 です。
例えば、コーヒーを飲もうとしたときに、「カフェインを過剰に摂取した場合、心拍数が増加することがある」という注意書きがあったとします。この場合に、シングルフォーカスによって、この「心拍数が増加する」という部分に強く注目をしてしまい、その結果として不安に感じてしまうということがあると思います。

また、想像力が苦手なことから、コーヒーを飲む目的が眠気を覚ますことだとした場合に、眠気を覚ます方法というのは、本来様々あるはずなんですが、その手段を想像することができず、コーヒーを飲むしかなくなってしまう。だから、自分は心拍数が増加する日々を過ごさなければいけないと考えてしまい、不安に繋がると考えられますね。

ちなみに僕は、眠気覚ましにカフェインの錠剤を飲んでいたことがあるんですが、本当に心拍数が過剰に上がることがあるので、あなたも摂りすぎには気をつけてくださいね。

まとめ

いかがだったでしょうか?
ASDの生活に現れる特徴5選について紹介していきました。

  1. 寝ても寝ても寝不足
  2. 食事がルーティン化
  3. 友達<一人時間
  4. ガヤガヤしたところに行けない
  5. 不安に感じることが多い

当てはまるものはありましたか?

次回は、発達障害の人に伝わる話し方について紹介しようと思いますので、ぜひ楽しみにお待ちくださいね。

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ABOUT US
おとうふ
▶︎家族が発達障害当事者 ▶︎2015年にアメリカで心理学資格を取得 ▶︎チーズケーキが好き 今までに延5000名を超える発達障害当事者の方へ心の知識や特性理解、コミュニケーションスキルについて講義や個別相談をしてきました。 どんな人でも「自分自身と向き合い」「楽しく働き」「ちっぽけな自分を許し、愛せる」ことが大切だと考えています。