ASDは意見が言えない?主体性がないと思われ受動的になってしまう?原因9選|PDD

こんにちは。園芸が趣味のおとうふです。
こんなことはありませんか?

会議などで意見を求められた時に、自分では考えているんだけど、伝えたいことがわからず、結局、何も言えなくなってしまう

こういった「意見が言えない」「自分の考えがわからない」状況が続くと、周りの人の意見によって、物事が進んでいくので、ただただ毎日を過ごすということにつながるかもしれません。
そして、自分自身が何をしたいのか、どうなりたいのかということさえ、わからなくなっていたりしませんか?
 意見を言うことが苦手な人は、発達障害の中ではASDの方が多い傾向がある 、という印象があります。

また、同じ「意見が言えない」状態でも、原因となる特性は人それぞれに違います。
だから、解決していくためには、自分自身の特性や傾向を知り、その対策を考えていくことが大切になるんですね。

そこで今回は、【ASD】意見が言えない原因9選について解説していきます。
この記事を読むことで、意見が言えない様々な原因について知ることができます。

ASDは旧診断名だとアスペルガー症候群や広範性発達障害(PDD)とも呼ばれていたので、こういった診断の方も参考にされてくださいね。
また、それぞれの原因について、日常生活だとどのようなことが起こりやすいかということもお伝えしていきますので、ぜひ参考にして対策につなげていただけると嬉しいです。

また、今回の記事の内容はこちらで動画解説もしています。
是非ご覧になってくださいね。

おとうふメンタル相談室 チャンネルページはこちら
https://www.youtube.com/@otofu_mental/videos

意見が言えないことは、悪いことではない

原因についてお伝えしていく前に、そもそも、 意見が言えるから良い、意見が言えないから悪いということではない 、ということをお伝えさせてください。
今回のような記事の内容だと、意見が言える人は積極的、意見が言えない人は消極的のような印象を抱いている方もいるでしょう。

確かに、意見が言える人がいることで、会議の場が活発になったり、新しい発想が生まれたり、というメリットはあります。
しかしその一方で、意見があまりにも多すぎると、結局はどの意見を採用するかが決められずに、話が終わってしまうというデメリットにもつながるんですね。

意見が言えないと、まるでネガティブな要素しかないようにも感じてしまうかもしれませんが、例えばワンマン社長の下で働く場合は、意見が言えなかったり、意見がない方が、上司を刺激することがないので、むしろ働きやすかったり、意思決定が早いというメリットもあると思います。
なので、それぞれにメリット・デメリットがあるということを頭に入れておいてほしいです。

ただ、意見を言うことはコミュニケーションの1つでもあるので、 「いつも意見が言えない」のではなく、「基本的にはあまり意見は言わないが、求められれば言うこともできる」というように選択ができる状態になることが望ましい のではないかなと思います。
記事の最後では、意見を言えるようになるための改善策もお伝えしていきますので、参考にしてみてください。

ASD意見が言えない原因9選

ASD意見が言えない原因9選 1:あいまいの苦手さ

1つ目は、 あいまいの苦手さ です。
ASDの特性の中では、あいまいさがわからない、あいまいさで判断できない、という特性の方がいらっしゃいます。このような場合に、質問自体があいまいだったり、状況の設定自体があいまいだったりすると、そもそも 意見を考える前に、そのあいまいさについて考えなくてはいけなくなり、何も意見が言えなくなってしまう んですね。

また、あいまいさが苦手な場合は、自分の意見さえもあいまいで、抜け漏れがあるのではないかと考え込んでしまい、それが不安だったり疑問に感じて、何も話せなくなってしまうという場合もあります。
日常生活の中だと「最近どう?」「〜についてどう思う?」というように、聞かれていることの幅が広い質問をされた場合に、「その中の何について答えれば良いのか?」というのがわからず考え込んでしまう、ということにつながる場合があります。

ASD意見が言えない原因9選 2:想像性の苦手さ

2つ目は、 想像性の苦手さ です。
ASDの中の想像性の特性という傾向が強い方の場合は、意見の中でも、特に未来へのイメージや体験のしたことのないことのイメージをすることが苦手な場合が多いです。
想像することが苦手なので、「将来について」というテーマや「この状況が続くとどうなるか」というように、先のことがどうなっていくかという意見が出にくいという特徴があるかと思います。

また、想像性の特性がある場合は、 様々な意見を出すことが苦手 なこともあります。
その場合、1つや2つの意見を言うことはできるけど、色々な考えをとにかくかき出すことは苦手だったりするんです。
この特性がある方は、日常生活の中だと、将来が見えない、この先どうなるかわからないといったようなことを考えていたりします。
先が見えないことで不安に感じてしまっている、といったようなこともあるかもしれません。

ASD意見が言えない原因9選 3:自己肯定感が低い

3つ目は、 自己肯定感が低い です。
これは、特性とは異なりますが、今まで僕の記事でお伝えしてきたとおり、発達障害の診断のある方、特に大人になってから診断がついた方の中には、今までの学生生活や社会人経験の中で、失敗体験が多くなってしまったということから、自分の意見に自信が持てない方がいらっしゃいます。

また、失敗経験が少なくても、親にも発達障害の傾向があって過干渉の状況が長く続いてしまった場合だと、自分で考える力が弱くなってしまう傾向にあるとも言われたりしますね。
自己肯定感が低い方は、日常生活の中だと、

  • どうせ自分なんて何もできない
  • 自分なんかが話していいんだろうか

というようなことを考えていたりします。
また、自分の頭の中で自己否定したり、不安感を感じていることが多い場合もありますね。

ASD意見が言えない原因9選 4:セントラルコヒーレンス/中枢性統合の苦手さ

4つ目は、 セントラルコヒーレンス/中枢性統合の苦手さ です。
セントラルコヒーレンスとは、入ってくる情報を細部を犠牲にしてもより高い意味に向けて整理統合し、全体的な文脈に沿って処理することと言われており、ASDの方の中には、これが苦手な方もいらっしゃいます。
この場合、一つ一つの出来事や体験は覚えていたり、それぞれの情報はしっかりと把握しているんですが、それらのできごとや体験をまとめて、

  • つまりどういうことなのか?
  • それらのことから何が起きているのか?
  • 何が原因なのか?

ということがわからず、意見が言えなくなってしまうことがあります。
別の言葉で言うなら、 具体的な情報一つ一つはわかっているけど、それらを抽象化していくことができない 、と考えてもいいでしょう。
この特性がある方は、日常生活の中だと、

  • 今やっていることが、何のためにやっているのか目的がわからない
  • 話の内容を要約することが苦手

ということもあったりします。

ASD意見が言えない原因9選 5:ワーキングメモリの苦手さ

5つ目は、ワーキングメモリの苦手さです。
ワーキングメモリとは、情報を一時保管し、判断・処理する能力のことを言うのですが、発達障害の方の中には、この能力に苦手さがある方もいらっしゃいます。
会議の場面で言うと、意見を聞かれる前の段階での色々な話を一時保管しておくことができず、覚えていられないことがあると思います。

また、意見を思いついたとしても、他の人の話を聞いている間に忘れてしまい、結局意見が言えなくなってしまう、ということもあるかもしれません。
日常生活の中で言うと、

  • 3つ以上の指示をされたような場合に、抜け漏れが発生してしまう
  • 「⚪︎時になったらやろう」という情報を保管したまま、別のことをしていると忘れてしまう

ということがあったりします。

ASD意見が言えない原因9選 6:シングルフォーカス

6つ目は、 シングルフォーカス です。
シングルフォーカスとは、多くの情報の中の一部分に強く意識が向いてしまい、一度に一つのことしか目に入らないような状態です。

先ほどもお伝えしたとおり、会議の場面では、意見を求められる前に色々な話や状況の整理などをしていると思います。
しかし、シングルフォーカスの特性があると、 意見どうこうの前に、その前提条件について考えてしまう ということがあります。なので、そもそも何のためにやっている会議なのかが明確だとしても、それ自体がそもそも必要なのかどうかを考え込んでしまうんですね。
日常生活の中でも、今言ったような「そもそも〜」ということを考えていたり、物事の前提条件について考えることが多いことがあります。

ASD意見が言えない原因9選 7:こだわり

7つ目は、 こだわり です。
ASDの特性の中には、想像力/こだわりの特性というものがあります。このこだわりが強いと、意見以前に、そもそも会議で話している話題に対して否定的になることがあるんです。
また、言葉へのこだわりがある方の場合は、

  • この表現で合っているだろうか?
  • この伝え方でわかるだろうか?

と考え込んでしまい、意見を言うことに消極的になってしまうこともあります。
日常生活の中だと、自分なりのルーティンを持っていたり、予定の変更が苦手という場合もありますね。

ASD意見が言えない原因9選 8:話すタイミングがわからない

8つ目は、 話すタイミングがわからない です。
ASDの方の中には、相手がどう考えているかを類推する能力である「心の理論の苦手さ」という特性がある方もいらっしゃいます。
また、非言語の情報が何を意味するかわからないということもあったりするんですね。

日常生活の中だと、失言してしまったり、空気を読むことが苦手だったりということがあるんですが、これらのことから、

  • 今は話が終わったタイミングなのか?
  • 自分が意見を言ってもいいタイミングなのか?

などがわからず、意見が言えなくなってしまっている場合があります。

ASD意見が言えない原因9選 9:不注意

9つ目は、 不注意 です。
これはASDの特性ではなく、どちらかと言うとADHDの特性の1つではあるんですが、診断はついていなくても、ADHDの特性を併せ持っている人の中には、これが原因で意見が言えない場合があります。

会議のような場面では、意見を言う前に、色々な話題について話しているかと思いますが、不注意の特性があると、別のコトやモノに意識が向いていて話を聞き逃していることがあるんです。そのような状態で意見を求められると、

何の意見を求められているのかがわからない

という状態に陥ってしまい、結果として、意見が言えなかったり、全く別の意見を言ってしまう場合もあったりします。
日常生活の中だとボーっとしていたり、業務中などのすべきことがあるのに、別の関係のないことをよく考えてしまっていることがあるかもしれません。

ASD意見が言えない原因 番外編:話すのが疲れるから意見を言わない

これまで、9つの原因についてお伝えしてきましたが、 「話すのが疲れるから意見を言わない」という人もいらっしゃる ので、番外編としてお伝えします。

発達障害の中でも、ASDの方の中には、反芻思考をしてしまうと言う方もいらっしゃいます。
反芻思考とは、同じことを繰り返し繰り返し考えることです。この傾向がある方の中には、自分が意見を言ったり、人に何かを伝えた時に、その内容について

  • あ〜、こう言う風に言えばよかった・・・
  • こうやって伝えた方がもっとわかりやすかったな・・・

というように、意見を言ったことに対して、繰り返し繰り返し思い返して反省することがあります。
この 「反省をする」を何度も繰り返すことが疲れる原因 になったり、 1つのできごとをいつまでも引きずることにつながる ため、「話すのが疲れるから、あまり言わないでおこう」という判断をしている方もいるかもしれません。

いかがだったでしょうか?
ここまでは、ASDの方の意見が言えない原因9選と番外編についてお伝えしてきました。

意見が言えるようになるために

ここからは意見が言えるようになるために、できることをお伝えしていきます。

意見が言えるようになるためにできること 1:色々な経験をしておく

1つ目は、 色々な経験をしておく です。
ASDの方の中には、物事の興味関心が狭かったり、極端なことがあります。
そして、それが故に体験してきたものが少なく、結果として話題が少なかったり、物事のつながりが見えづらくなってしまうこともあるでしょう。
なので、意図的に、初めて経験すること、まだやったことのないものに参加してみたり、やっておくことで体験談が増え、それが、意見が言えるようになるということにつながる可能性があると思います。

意見が言えるようになるためにできること 2:フレームワークを覚える

2つ目は、 様々なフレームワークを覚える です。
先ほどお伝えした通り、ASDの方の中には、想像力が苦手なことによって、何かを想像したりイメージすることが苦手という方もいらっしゃいます。そして、この場合に、どんな風に伝えたら良いか、どんな風に伝えるとわかりやすいか?ということをゼロから考えるのが苦手という場合もあるかと思います。

そこで役立つのがフレームワークです。
例えば、自分の意見を言う場面では、DESC(デスク)法やPREP(プレップ)法があります。また、仕事の場面だとよく使えるのが、目標設定のフレームワークのWOOP(ウープ)の法則、問題解決のフレームワークであるロジックツリー、振り返りをする際に使えるYWT法など様々なフレームワークがあります。
これらを知っていたり使えるようになっておくと、その枠に当てはめることで、意見が言いやすくなる かもしれません。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、ASD意見が言えない原因9選をお伝えしました。

今回は記事の冒頭で、僕の趣味が園芸であることを言ってみました。
家庭菜園や観葉植物を育てるのが楽しいです。
もしよければ、意見を言う練習として、あなたの趣味についても、ぜひ教えてくださいね。

おとうふメンタル相談室 その他の記事はこちら
https://office-aria.com/sitemap/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
おとうふ
▶︎家族が発達障害当事者 ▶︎2015年にアメリカで心理学資格を取得 ▶︎チーズケーキが好き 今までに延5000名を超える発達障害当事者の方へ心の知識や特性理解、コミュニケーションスキルについて講義や個別相談をしてきました。 どんな人でも「自分自身と向き合い」「楽しく働き」「ちっぽけな自分を許し、愛せる」ことが大切だと考えています。