【ASD】話し方・会話の特徴17選後編|あなたも当てはまる?!発達症害の特徴

こんにちは。
今回はASD話し方・会話の特徴17選後編ということで、10個の話し方についてお伝えしていきます。

まだ前回の記事を見ていないという方は、ぜひそちらも併せてご覧になってください。

また、今回の記事の内容はこちらで動画解説もしています。
是非ご覧になってくださいね。

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ASD 話し方の特徴8:必要以上に細かく話す

8個目の特徴は、 必要以上に細かく話す です。

この原因はさまざま考えられますが、相手の気持ちが分からない・共感が苦手という特性から、 どこまで自分の情報を伝えたらわかってもらえるだろうかというのが分からずに、様々な情報を事細かに伝えてしまう ということが起きていると考えられます。

例えば、診断に至った経緯について話してくださいと伝えたときに、端的に伝えるのであれば、会社で起きている困りごとや、うまくいかないことがあったから受診した、と伝えるでしょう。

しかし、必要以上に細かく話す特性があると、幼い頃に体験した困ったことや、人間関係において苦手だった人から言われたセリフまで事細かく伝えたりします。

ADHDの方だと衝動や多動性といった特徴から話すんですが、それとはまた違う特徴があるかなと思います。

ASD 話し方の特徴9:難しい熟語や言い回し

9個目の特徴は、 難しい熟語や言い回しをする です。

これはコミュニケーションの特性から、書き言葉と話し言葉の区別をつけるのが難しくなっていると考えられます。

書き言葉と話し言葉の区別が難しいと何が起こるかというと、本や雑誌といった文字から得た情報・知識・言葉を話し言葉の中でも使うんです。そうすると、会話の中で「矜持を持って働いてほしい」、「社内で軋轢を生まないようにしたい」といったような、普段の会話ではあまり使わないような言葉遣いで話すということが起こります。

ASD 話し方の特徴10:融通がきかない

10個目の特徴は、 融通がきかない です。

これは、こだわりの特性からくると考えられます。
こだわりがあるというと、いい面もあるかのように思うかもしれませんが、ASDでいう「こだわり」とは、形のないものにも表れます。

よく言われるのは、予定変更が苦手ということですね。

予定というのは形がありませんが、自分の中で最初にこの予定、次にこれをして、その次にこれをすれば、最後こうなるという流れについてこだわった枠で捉えてしまうことがあります。
手順や流れに対してこだわりが発生すると、「そういう予定になっているから」と柔軟に対応できず、融通がきかない状態になってしまいます。

ASD 話し方の特徴11:パニックになることがある

11個目は、 パニックになることがある です。

こちらも今話したこだわりの特性からくると考えられます。
先ほどお伝えした通り、こだわりには形のないものに対しても発生して、予定や手順を変更すること自体が苦手だったりします。
そういったこだわりがある中で、強制的に予定を変更したり、トラブルが起きたり、失敗をしたり、わからないことが発生したりすると、こだわりが変化したことで、状況が処理しきれずにパニックになってしまうのです。

パニックの症状は人それぞれですが、 頭の中が真っ白になって何も考えられなくなり、過度に焦ってしまって、もう駄目だといったような極端な反応をすることがあります。

ASD 話し方の特徴12:言葉の通りに受け止める

12個目の特徴は、 言葉の通りに受け止める です。

これはコミュニケーションの特性からくると考えられます。この特徴があると、例えば骨が折れるといった表現が、本当に骨が折れてしまったのかなと捉えてしまったり、誰かが冗談を言っても本気にしてしまうことが起こります。

言い回しについては、大人になっていく過程でそういった言葉があるんだと理解していくことができるんですが、冗談やジョークを言う人の話はわかりづらい、できたら簡潔に話してくれた方がわかりやすいと思っているのではないでしょうか?

ASD 話し方の特徴13:視線が合わない

13個目は、 視線が合わない です。

これもコミュニケーションの特性からきており、言葉の通り、話を聞くときや話すときに視線が合いません。

例えば、1対多の状況で聞く側だと相手の目を見ることはできるけど、1対1で自分が話すときはなかなか目を合わせられないといったように、状況によって現れることもあります。

ASD 話し方の特徴14:共通認識がとりづらい

14個目は、 共通認識が取りづらい です。

これは社会性の特性からくると考えられます。この特性があると、 暗黙の了解や明文化されていないルールを把握することが苦手 だったりします。

例えば、組織によって存在する「上司の誘いは断らない」のような暗黙の了解が、そのこと自体わからなかったり、気持ちがわからないことも相まって、お誘いを断って、先に帰ると言ってしまうこともあるでしょう。

ASD 話し方の特徴15:非言語の理解が苦手

15個目は、 非言語の理解が苦手 です。

こちらはコミュニケーションの特性からきていると考えられます。前編でお伝えした、話すタイミングがわからないというところにも繋がる内容です。

この特性があると、相手の表情から、どのような感情なのかを読み取ることができなかったり、相手の動きや仕草から心情を理解することができません。

例えば会話をしている中で、そろそろ話を切り上げたいなというときは、時計を見る動作が増える人は多いと思います。
しかし、非言語の理解が苦手な場合、時計を見る頻度が増えたとしても、その仕草からは会話を切り上げたいことが汲み取れず、話を続けてしまいます。

ASD 話し方の特徴16:要約することが苦手

16個目は、 要約することが苦手 です。

これは、三つ組の特性とは少し違うんですが、セントラルコヒーレンスというものが関係していると考えられます。

セントラルコヒーレンスとは、 全体の中から必要な情報を取捨できない ことや、 細部にこだわりすぎて全体像をつかむ能力が苦手 であることと解説されることが多いです。

話を要約するというのは、話全体の中から重要なポイントを絞り出す力が必要です。
しかし、セントラルコヒーレンスに苦手さがあると、重要なポイントが把握できず、結果として話が長くなったり、説明が長くなってしまいます。

ASD 話し方の特徴17:考えるのが遅い・話し始めが遅い

17個目は、 考えるのが遅い・話し始めるのが遅い です。

これも三つ組の特性とは少し違うんですが、シングルレイヤーというものが関係していると考えられます。

シングルレイヤーとは、ざっくり言うと、 複数のものを同時に考えて処理することが苦手 ということです。

例えば本屋さんで気になる本があった場合に、本の表紙がかっこいいな、誰が書いたんだろう、いくらなんだろう、結構積んであるから今押し出されてるんだなといったことが様々浮かぶかと思います。

しかし、シングルレイヤーの場合、これらのことを同時ではなく、一つ一つ順番に考えることになります。すると、どうしても考えること自体が遅くなってしまい、その結果、考える時間が長く必要になり、話し始めが遅くなることに繋がるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

ASDの話し方、会話の特徴17選の後半10選についてお伝えしてきました。
まとめていくと次の通りです。

  1. 必要以上に細かく話す
  2. 難しい熟語や言い回し
  3. 融通がきかない
  4. パニックになることがある
  5. 言葉の通りに受け止める
  6. 視線が合わない
  7. 共通認識が取りづらい
  8. 非言語の理解が苦手
  9. 要約することが苦手
  10. 考えるのが遅い・話し始めが遅い

以上の10個についてお伝えしました。

次回は、ASDの特性があるかどうかがわかる簡易テストについてお伝えしようと思います。
ぜひ楽しみにお待ちくださいね。

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おとうふ
▶︎家族が発達障害当事者 ▶︎2015年にアメリカで心理学資格を取得 ▶︎チーズケーキが好き 今までに延5000名を超える発達障害当事者の方へ心の知識や特性理解、コミュニケーションスキルについて講義や個別相談をしてきました。 どんな人でも「自分自身と向き合い」「楽しく働き」「ちっぽけな自分を許し、愛せる」ことが大切だと考えています。