こんにちは、おとうふです。
あなたの身近に、こんな人はいませんか?
- 話しかけても無視する
- 大きなため息をつく
- 頼んだ仕事だけいつも遅れる
直接的な悪口を言うわけではないのに、なぜか一緒にいると心が疲弊してしまう…。それは「受動的攻撃」のせいかもしれません。
受動的攻撃とは、不満や怒りを直接伝えずに、態度や行動で間接的に示して相手を困らせる、いわばずるい攻撃です。
見えにくい攻撃は、じわじわとあなたの心を削り、気づいた時には「私が悪いのかな?」と自分を責め、自己肯定感をどんどん下げてしまう、非常に厄介なものなんです。
そこで今回は、「受動的攻撃の対処法」というテーマで解説をしていきます。
この記事を最後まで見ていただければ、あなたを長年苦しめてきたその人の態度の正体が分かり、明日から使える具体的な対処法を知ることができます。もう人間関係で心をすり減らすのは、今日で終わりにしましょう。
この記事は、
- 職場でなぜか攻撃的な態度を取られて辛いと感じているあなた
- もしかしたら自分も、無意識に家族やパートナーに同じことをしてしまっているかもと不安に感じている、心優しいあなた
のためにもなりますので、ぜひ最後までご覧になっていってください。
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【ずるい攻撃】受動的攻撃の5つのパターンと心をすり減らさない対処法|自己肯定感の低い人がする受動的攻撃とは?
対処する前の大前提:相手を変えようとしない
では早速、具体的な対処法を!と言いたいところですが、その前に絶対に知っておいて欲しい大前提があります。それは**「相手を変えようとしない」**ということです。
なぜなら、受動的攻撃をしてしまう人の多くは、低い自己肯定感に苦しんでいる人たちなんです。
こうした振る舞いをしてしまう人たちは、自分の意見を直接伝えることに強い恐怖を感じています。過去に親から感情表現を禁じられたり、正直な気持ちを伝えたら拒絶されたりした経験から、「本音を言ったら見捨てられる」という不安を抱えている方が多いんです。
だから、無視したり、仕事をわざと遅らせたりすることでしか、自分の「嫌だ」という気持ちを表現できないんですね。これは自分を守るために身につけてしまった、悲しい思考の癖から来る自己表現なんです。
もちろんだからといって、あなたが我慢する必要はまったくありません。ただ、この背景を知っておくことで、相手の言動に過剰に反応し、「私が悪いんだ」と自分を責める必要がないということが腑に落ちるはずです。
この大前提を理解せずに小手先のテクニックを使っても、根本的な解決にはなりません。むしろ相手を変えようとしてしまったら、かえって態度をエスカレートさせてしまう危険すらあります。
受動的攻撃の典型的な5つのパターン
そして、どのような行動が受動的攻撃に当たるのかについても知っておきましょう。ここからは多くの人が職場で経験している典型的なパターンを5つ紹介します。きっと「あの人のことだ」と思い当たる節があるはずです。
1. 沈黙と無視
これは最も典型的で、じわじわとダメージを与える攻撃です。
- あなたが「おはようございます」と挨拶しても聞こえないふりをする
- 会議であなたにだけ意見を求めない
- メールやチャットの返信を意図的に遅らせる、あるいは返信しない
あなたを「存在しない人」として扱うことで、強い孤立感や不安感を与え、「何か悪いことをしたのだろうか」と延々と考えさせる、非常に残酷な方法です。
2. 意図的な失敗や先延ばし
「うっかり忘れてました」「間違えちゃいました」と言いながら、
- 頼んだ仕事でいつも同じミスを繰り返す
- 重要な情報をわざと伝え忘れる
- 締め切りを守らない
といった行動です。表向きは「悪気はない」「能力が低い」というポーズを取るため、強く責めにくいのが特徴です。しかしその実態は、あなたの足を引っ張ったり計画を妨害したりすることで、間接的に不満を表現しているんですね。
3. 悲劇のヒロインを演じ、罪悪感を植え付ける
これは相手の優しさに付け込み、巧みに罪悪感を抱かせる攻撃です。
例えば、ごく普通の業務を頼んだ時に、「大丈夫だよ、最近ちょっと体調も良くないんだけど、私が我慢すればいいだけだから」などと、わざわざ自分の不調をアピールします。
これは「こんな私にひどいことを頼むんですね」という無言の圧力であり、相手に罪悪感を抱かせて精神的にコントロールしようとする、非常に陰湿な攻撃です。
4. 不機嫌サインのアピール
言葉を発しなくても、態度で攻撃してくるパターンです。
- あなたの前でだけわざと大きなため息をつく
- あなたが部屋に入ってきた途端、パソコンのキーボードを強く叩き始める
- ドアを「バタン!」と大きな音を立てて閉める
常に眉間にしわを寄せ、不機嫌なオーラを撒き散らすことで、周りの人に「私が不機嫌なのはお前のせいだ」と無言の圧力をかけ、場の空気を支配しようとします。
5. わざとらしい賞賛・褒め殺し
これは少し高度なテクニックです。
例えば、あなたが少し難しい仕事をやり遂げた時に、「さすがですね!やっぱり頼りになりますね。私なんて足元にも及びません。優秀な方だから、これもやってもらえますか?」と大げさに褒めちぎる行動です。
一見持ち上げてくれているように見えますが、その意図は「あなたは何でもできる特別な人だから、これもやってくれるよね」と、さらなる仕事や責任を押し付けようとする魂胆です。
これらの行動は一つ一つは些細に見えるかもしれません。しかし、日常的に繰り返されることで、確実にあなたの自己肯定感を奪っていきます。大切なのはまず、「これは受動的攻撃なんだ」と正しく認識することです。
ずるい攻撃から心を守る3つの対処法
ではいよいよ次から、これらのずるい行動から自分の心を守るための具体的な対処方法を3つお伝えしていきます。
1. 事実と解釈を切り分ける
受動的攻撃を受けると、「わざと無視された、私は嫌われているんだ」というように、私たちは瞬時にネガティブな解釈をしてしまいがちです。これが心をすり減らす一番の原因です。
ここで有効なのが、紙に書き出してみることです。
例えば、職場の同僚に挨拶を無視されたとします。
- 事実:自分が挨拶をしたが、相手からの返事はなかった。
- 解釈:「私は嫌われているのかもしれない」「何か怒らせることをしたかもしれない」
このように書き出してみると、「嫌われている」というのはあくまで自分の解釈であり、事実ではないことに気づけます。
もしかしたら相手は考え事をしていて聞こえなかっただけかもしれないし、別の問題を抱えていてそれどころではなかったのかもしれません。事実は一つですが、解釈は無数にあります。
この「事実」と「解釈」を意識的に切り離す練習をすることで、相手の言動に一喜一憂しなくなり、冷静さを保つことができます。まずは「モヤッとしたら書き出す」、この小さな習慣があなたの心を感情の罠から守ってくれます。
2. 境界線を引くためのコミュニケーション術を身につける
相手の不機嫌な態度に心をすり減らしてしまうのは、相手との間に適切な境界線がなく、相手の問題まで自分の問題として背負い込んでしまうからです。
この境界線を引くために非常に有効なスキルが、アサーティブコミュニケーションです。これは、相手を一方的に攻撃するものでもなく、かといって自分がただ我慢するのでもなく、自分の気持ちや意見を相手を尊重しながら、誠実にそして率直に伝えるコミュニケーション方法です。
目的は相手を言い負かすことではなく、お互いを理解し、より良い関係を築くことにあります。
そして、このアサーティブコミュニケーションの核となるのが、**「私」を主語にして伝える「I(アイ)メッセージ」**というテクニックです。
例えば、職場であなたが何か質問をしたり、近くを通ったりするたびに、特定の同僚が聞こえるように大きなため息をつくとします。
ここで、「あなたはいつもため息ばかりしますよね。空気が悪くなります」(YOUメッセージ)と責めてしまうと、相手も反発して関係が悪化してしまいます。
そこで「Iメッセージ」を使ってみましょう。責めるのではなく、あなたが純粋に感じている気持ちを、相手を気遣う形で伝えるんです。
例えば、「最近お疲れですか?ため息も聞こえたので、私、少し心配になったんですよね」というような感じです。
これは相手のため息という「行動」を直接的に非難するのではなく、相手のため息から「私が心配になった」というあなたの「気持ち」を伝える言葉です。
このように伝えると、相手は責められたと感じるのではなく、「自分の態度があなたに心配をさせたんだ」と客観的に自分の行動を振り返るきっかけになります。
もちろん、これを言ったからといって必ず相手がすぐに態度を変えてくれるとは限りません。それでも、これを伝えることには大きな意味があります。それは、曖昧な不安を「私はこう感じています」という言葉にすることで、自分と相手との境界がはっきりと認識できるようになることです。
言葉にすること自体が、「私は私、相手は相手」と問題を切り離して考えることにつながっていくんですね。
3. 戦略的に距離を置く
いろいろ試しても、あなたの心身の健康が脅かされるレベルであれば、その人から離れるということも賢明な選択です。
これは逃げではありません。猛毒を持つ生き物が目の前に現れたら、身を守るために距離を取りますよね。それと同じで、自分の身を守るための正しい選択なんです。
物理的に距離を置くのが難しい職場関係などであれば、心理的な距離を置きましょう。「必要最低限の業務連絡以外は関わらない」「プライベートな話はしない」といった自分のルールを決めるんです。
あなたの人生において、全ての人と仲良くする必要はありません。あなたの心を守ることを何よりも最優先にしてください。その決断は誰にも責められるものではありません。
絶対にやってはいけないこと
ここまで3つの対処法をお伝えしてきましたが、最後に一つ、絶対にやってはいけない注意点についてお話しします。
それは、「相手が悪い」と決めつけること、そして「相手を正そう」とすることです。
今日の話を聞いて相手の行動パターンが見えてくると、つい正義感から「あなたのその態度は間違っている」と伝えたくなるかもしれません。「そのため息、わざとですか?」「遠回しに嫌味を言うのやめてもらえませんか?」と、相手の非を認めさせたくなることもあると思います。
ここで、この記事の最初にお伝えした大前提を思い出して欲しいんです。受動的攻撃をしてしまう人の多くは、低い自己肯定感に苦しみ、自分の本音を伝えることに強い恐怖を感じている人たちなんです。
今回の解説の目的は、相手を変えることでも、どちらが正しいかを証明することでもありません。あなたがエネルギーを注ぐべきなのは、相手を変えることではなく、あなた自身の心を守り、自分の心地よさを大事にすることなんですね。
相手の土俵に上がって戦おうとせず、あくまで自分の心を守るための「盾」として、今日の対処方法を使ってください。
まとめ
はい、今日お伝えした方法で、明日から少し心が軽くなるかもしれません。
でも、「頭では分かっていても、いざその場面になったらまた苦しくなりそう」「一人で抱え込んで結局何も変わらないかもしれない」という方もいらっしゃるかもしれません。確かに対処方法を知るだけでは、長年の思考の癖を変えるのは難しいかもしれません。なぜなら、人間関係の悩みの根っこには、あなた自身の自己肯定感が深く関わっているからです。
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これからもこのチャンネルでは、あなたが人間-間関係の悩みから解放されて、自分らしく楽に生活していくための情報を発信していきます。今日の記事が少しでも役に立ったと思っていただけたら、高評価やコメントをいただけると嬉しいです。
アフタートーク
あなたは受動的攻撃、やっている側でしたか?それとも、やられている側でしたか?
…僕はバリバリやっていた側でしたね(笑)。はい、今はもちろん前よりもマシになっているんですけど、例えば「自分ばっかり家事をやっているな」みたいに感じた時に、つい奥さんに見えるように忙しい感じの素振りしたりとか、「僕、家事やってますよ」みたいなアピールとかしちゃってましたね😅
まあ、でも以前ですからね!!!今は多分(?)やってないと思うんですけど…。
あなたはどうでしたでしょうか?もし「私、ついこれやっちゃってます」というのがあったら、コメントで教えていただけると、今後気をつけるきっかけになるかもしれません。
また逆に、「これをやってくる人がいるんです」みたいなのもありましたら、参考に教えてください。そうすると、他の読者の方にも「あれって私も攻撃されてたんだ」と参考になるかもしれませんので、ぜひお願いいたします。
それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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